このドキュメントで扱うのは、ソフトウェアのインストールのみです。設定についての詳細は、トポロジのセクションにある解説と、設定ファイルのサンプルを参照してください。
Ultra Monkeyには、Debian用の追加パッケージとアップデートされたパッケージが含まれています。これらのパッケージを入手するには、apt-getを利用するのが最も簡単です。/etc/apt/sources.listファイルの冒頭に、次の行を追加してください。
deb http://www.ultramonkey.org/download/2.0.1/ sid main
deb-src http://www.ultramonkey.org/download/2.0.1 sid main
続いて、apt-get updateを実行してパッケージ・リストを取得します。なお、deb-srcの行はオプションで、Ultra Monkeyのソース・パッケージをダウンロードする場合のみ指定します。apt-getを使わない場合には、ダウンロード・ディレクトリから直接パッケージを入手できます。
Ultra Monkeyには、Linux Virtual Serverという新機能がありますが、これは、Debian Sid(不安定版/テスト版)で提供されるデフォルトのカーネル・イメージには含まれていません。そのため、変更したカーネルが必要になります。
このカーネルは、Linux Directorでも実サーバでも同じようにインストールすることをお勧めします。後者の場合、このカーネルによって、ARPパケットに応答しないようにインターフェイスを隠蔽できます。この方法は、一部のトポロジで利用されます。
これを行うには、提供されているカーネル・イメージのいずれかをシステムにインストールするのが最も簡単です。カーネル・イメージは、次に紹介するコマンド・セットのいずれかを実行することで、apt-get経由で入手できます。各コマンド・セット内の2番目と3番目のコマンド(それぞれ、ヘッダとpcmciaモジュールをインストールする)はオプションです。パッケージは、ダウンロード・ディレクトリから直接入手することもできます。
Ultra Monkey 2.0.1のカーネル・パッケージの現在のバージョンは、2.4.22-1-ipvs-i386です。これはDebianによってリリースされた2.4.22-1-i386カーネルを基にしています。以前のリリースである2.4.20-1-ipvs-i386もありますが、多数のセキュリティ問題が解決されている新しい2.4.22-1-ipvs-i386カーネルを使うことをお勧めします。
386アーキテクチャ
apt-get install kernel-image-2.4.22-1-ipvs-386
apt-get install kernel-headers-2.4.22-1-ipvs-386
apt-get install kernel-pcmcia-modules-2.4.22-1-ipvs-386
Pentium Classicアーキテクチャ
apt-get install kernel-image-2.4.22-1-ipvs-586tsc
apt-get install kernel-headers-2.4.22-1-ipvs-586tsc
apt-get install kernel-pcmcia-modules-2.4.22-1-ipvs-586tsc
Pentium Pro、Celeron、Pentium II、Pentium III、Pentium IVアーキテクチャ
apt-get install kernel-image-2.4.22-1-ipvs-686
apt-get install kernel-headers-2.4.22-1-ipvs-686
apt-get install kernel-pcmcia-modules-2.4.22-1-ipvs-686
SMP Pentium Pro、Celeron、Pentium II、Pentium III、Pentium IVアーキテクチャ
apt-get install kernel-image-2.4.22-1-ipvs-686-smp
apt-get install kernel-headers-2.4.22-1-ipvs-686-smp
apt-get install kernel-pcmcia-modules-2.4.22-1-ipvs-686-smp
AMD K6、K6-II、K6-IIIアーキテクチャ
apt-get install kernel-image-2.4.22-1-ipvs-k6
apt-get install kernel-headers-2.4.22-1-ipvs-k6
apt-get install kernel-pcmcia-modules-2.4.22-1-ipvs-k6
AMD DuronまたはAthlonアーキテクチャ
apt-get install kernel-image-2.4.22-1-ipvs-k7
apt-get install kernel-headers-2.4.22-1-ipvs-k7
apt-get install kernel-pcmcia-modules-2.4.22-1-ipvs-k7
SMP AMD DuronまたはAthlonアーキテクチャ
apt-get install kernel-image-2.4.22-1-ipvs-k7-smp
apt-get install kernel-headers-2.4.22-1-ipvs-k7-smp
apt-get install kernel-pcmcia-modules-2.4.22-1-ipvs-k7-smp
自分でカーネルを構築する場合には、Ultra MonkeyにはIPVSと隠れインターフェイスのパッチが必要であることを忘れないでください。これらのDebianパッケージは次のapt-getコマンドでインストールするか、ダウンロード・ディレクトリからダウンロードするか、http://www.linuxvirtualserver.org/software/とhttp://www.linuxvirtualserver.org/~julian/から、それぞれ直接入手します。
apt-get install kernel-patch-2.4-hidden-interface apt-get install kernel-patch-2.4-ipvs
提供されるカーネル・イメージは、initrdイメージを使用して、ブート時にモジュールを提供します。このため、/etc/lilo.confファイルにinitrdの行があるかどうか、そして、このファイルが、インストール済みのカーネル・イメージからアップデートされているかどうかを確認する必要があります。lilo.confファイルのサンプルを次に示します。
lba32 boot=/dev/sda root=/dev/sda3 install=/boot/boot-menu.b map=/boot/map delay=20 vga=normal default=Linux image=/boot/vmlinuz-2.4.22-1-ipvs-686 label=Linux read-only initrd=/boot/initrd.img-2.4.22-1-ipvs-686 image=/vmlinuz label=LinuxOLD read-only optional
lilo.confファイルをアップデートしたら、liloを実行します。
提供されているカーネルはモジュールを多用するため、さまざまなモジュールをブート時にロードするよう指定する必要があります。多くの場合、ネットワーク・カードのドライバがこれに含まれます。システムが正常に動作するために必要なモジュールの名前を/etc/modulesに追加します。 たとえば、eepro100ネットワーク・カードを使用しているシステムでは、次のように設定します。
unix af_packet eepro100
ipvsがインストールされていないという警告が表示されないようにするには、/etc/modulesに次の行を追加します。
ip_vs
新しいカーネルがインストールされたら、システムを再起動して変更を有効にする必要があります。これはrebootコマンドで行うことができます。
/sbin/reboot
rootデバイスをマウントできなかったというメッセージが表示されて、システムが起動に失敗した場合は、initrdイメージから正しいモジュールがロードされていないことがほとんどです。これを解決するには、/etc/mkinitrd/modulesファイルを編集して、initrdイメージを再生成します。詳細はman mkinitrdを参照してください。これが起きた場合は、ultramonkey-userメーリング・リストに連絡してください。
Ultra Monkeyには数々の追加パッケージが付属しています。
これらのパッケージはLinux Director、またはheartbeatを実行するホストでのみ必要です。これらは、次のコマンドを使ってapt-get経由で入手するか、ダウンロード・ディレクトリから入手します。
apt-get install ultramonkey
ipvsadmパッケージのインストール中、/etc/ipvsadm.rulesを設定するよう求められることがありますが、これはUltra Monkeyがipvsadmを設定する方法と競合してしまうため、<No>を選択してください。
同じくipvsadmパッケージのインストール中、IPVS同期デーモンを設定するよう求められることがありますが、この同期デーモンの設定はUltra Monkeyのマニュアルではカバーされておらず、場合によってはUltra MonkeyがLVSを実行する方法と競合する可能性があるため、ここではnoneを選択することをお勧めします。
システムが再起動したら、サービスの設定を始めます。設定のサンプルに関しては、トポロジのセクションを参照してください。
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Last Updated: Tue Feb 3 10:43:27 2004 +0900
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